家の快適性は「断熱」で決まる!~抑えておきたいポイント5選~

断熱

最近の夏は異常に暑いですよね。 ここ数年で地球温暖化の影響が顕著になってきたのではないでしょうか。 10年前と比べると約3~4°は暑くなってませんか? 10年後は45°くらいまで気温が上がる日が来ると思います。 家は外から家族を守る大切な場所です。 今後、地球温暖化は家にどのような影響をもたらすのでしょうか。

家を外気から守る「断熱」について紹介

まとめ

「そもそも「断熱」って何?」

→外気温からの影響をシャットアウトすること

「家づくりにおける快適性とは」

→「住み心地の良い家」の大きな要因となるのが家の「断熱」

「なぜ「断熱」は重要視されているのか」

→経済的(エアコンの電気代、建物寿命が延びるなど)にメリットがある

→健康的にも大きなメリットがある

「断熱材の種類」

→繊維系断熱材、発砲樹脂系断熱材、その他(木質繊維系、天然素材系)

→おすすめはウレタン吹付断熱(性能・コストのバランスが良い)

「断熱性は数値化できる」

→断熱性能のざっくりとした指標はU値を確認

→2021年4月から300㎡未満は省エネ計算結果の説明義務化へ

1.「そもそも「断熱」って何?」

断熱とは「熱(の移動)」を「断つ(減らす)」ことです。 熱は基本特性として温度が「高いところから低いところへ」絶えず移動し続けます。住宅においては、冬には暖かい室内から冷たい外へ逃げ出します。そして、夏には。暖かい外から冷房の効いた室内に侵入してきます。 もし、住宅が断熱されていなかった場合、暖房で室内を温めるそばから外に逃げてしまうため、暖房がなかなか効きません。そして、暖房を止めるとすぐに室温は外気温と同じぐらいまで下がってしまいます。また、夏は反対になかなか冷房が効きづらく、やはり止めるとすぐに室温は外気と同じ灼熱地獄と化してしまいます。 そういったことにならない為に、外気温からの影響をシャットアウトすることを「断熱」と言います。外気から家を守ることができる「断熱」は、家の快適性に大きく影響する要素です。  

2.「家づくりにおける快適性とは」

「家選び」は「結婚相手選び」とよく言われます。 それは見た目も大事ですが、中身も大事だという事です。 新規で来社されるお客様のほとんどが、「間取り」「デザイン」を重要視されています。もちろん「コスト」はありきですが、かっこいいおしゃれな家にしたいご要望頂く事が多いです。 ただ、年々少しずつですが、断熱にこだわりを持っているお客様が増えてきたような気もします。家づくりをお手伝いさせて頂く立場からすると、住むにあたっては「快適性の高い家」≒「住み心地の良い家」を考えて頂きたいです。とは言うものの「住み心地の良い家」とは様々な要因から成り立つものである為一概には説明することは難しいです。 ただ、誰にでも当てはまり、気にすることで間違いなく「住み心地の良い家」の大きな要因となるのが家の「断熱」です。どんなにかっこ良くておしゃれな家であったとしても「夏暑く」「冬寒い」家は快適とは言えませんよね。  

3.「なぜ「断熱」は重要視されているのか」

断熱がしっかりしている家は長持ちするだけでなく、健康面にも良い影響を与えてくれます。家の断熱性が低ければ、壁の中で結露が発生し、カビや木材を腐らせてしまう菌の繁殖を促進することになります。木造住宅が約6割を占める日本において、木材の腐食原因となる結露やカビの発生は建物の寿命に直結しています。 それだけでなく人の寿命にも大きく影響します。皆さんは、ヒートショックという言葉をご存知でしょうか?暖かい居室からトイレに行くと、室温差に思わず震えてしまうことはないでしょうか。ヒートショックとは、家の中の急激な温度差により血圧が大きく変動することで失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こし、身体へ悪影響を及ぼす現象の事です。 近年では、上記のような問題が各メディアで報道される機会が増えたので家を建てた事のない方でも耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。 また、日本はパリ協定にて2030年度の温室効果ガスの排出を2013年度の水準から26%削減することが目標として定められました。省エネ住宅にすることで補助金が国や市から受け取れることは、近年家を建てられた方はご存知だと思います。 このように、各業界の進歩や気候変動の影響を受けて少しずつ住宅における「断熱」は見直されるようになりましたし、今後も変化していくことが予想できます。  

4.「断熱材の種類」

断熱材の種類は大きく3種類に分類できます。 ・繊維系断熱材(グラスウール、ロックウールなど) ・発砲樹脂系断熱材(スタイロフォーム、ウレタンフォーム、フェノールフォーム) ・その他(木質繊維系、天然素材系)   それぞれ一長一短ありますが、今回は断熱効果だけを見るのであれば、素材の熱伝導率が低ければ低い程熱を通さないという事になりますので、「断熱効果が高い断熱材」≒「熱伝導率が低い断熱材」となります。個人的見解を含みますが、いくつかピックアップして大まかな特徴を紹介していきます。 広く普及されている代表として「グラスウール」は、価格が安価という事で広く普及しています。原料が鉱物なので燃えにくく、吸音性が高いことから防音に利用されることもあります。繊維の密度が高まって厚みが増すほど、断熱性もアップします。古い家を解体すると水分を含んで壁の中で下部にずり落ちてしまっているグラスウールを目にしますが、デメリットとして湿気に弱く、防湿・結露の対策が必要になります。 マンションなどに多い断熱材として「硬質ウレタンフォーム」は、ボード状と現場発泡の2種類が存在しており、現場発泡は接着剤を使用しなくても金属やコンクリートに直接吹き付けるだけで強く接着し、優れた断熱効果が得られるという特徴を持っています。それだけでなく充填のしやすさから気密を確保するのにも向いています。デメリットとしては、少し価格が高い事と熱に弱いことがあげられます。  

5.「断熱性は数値化できる」

皆さんは、熱貫流率(U値)という言葉をご存知でしょうか。熱貫流率(U値)とは、材料自体の熱の伝えやすさだけでなく、材料の厚さも加味して熱の伝わりやすさを表した値の事です。壁や屋根、床について、室内外の空気温度に1度の差があるとき、1時間に壁1㎡を通過する熱量を表します。 単位は「W/m2・K」です。数値が小さいほど断熱性能が良いことになります。 外皮平均熱貫流率(UA値)という値もありますが、断熱性能を他社と比較する上では間取りや窓の数によって数値が変わってくるため比較しにくいです。おすすめの比較方法としては、外壁の熱貫流率(U値)をいくつか聞いてみると良いかもしれません。この熱貫流率(U値)が低ければ低い程断熱性能が高いと言えます。 また、2021年4月からは省エネ法の改訂により、300㎡未満の住宅の場合、省エネ基準に適合しているかどうかについて建築主への説明が義務化されました。  こちらは契約してからの話なので、できればどこの会社に依頼するか決める前の段階でU値を比較して検討しておきましょう!!

まとめ

まとめ

「そもそも「断熱」って何?」

→外気温からの影響をシャットアウトすること

「家づくりにおける快適性とは」

→「住み心地の良い家」の大きな要因となるのが家の「断熱」

「なぜ「断熱」は重要視されているのか」

→経済的(エアコンの電気代、建物寿命が延びるなど)にメリットがある

→健康的にも大きなメリットがある

「断熱材の種類」

→繊維系断熱材、発砲樹脂系断熱材、その他(木質繊維系、天然素材系)

「断熱性は数値化できる」

→断熱性能のざっくりとした指標はU値を確認

→2021年4月から300㎡未満は省エネ計算結果の説明義務化へ

これから家を建てる、リフォームを検討されている方は、是非断熱にも注意して検討してみてください!!

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